作花法律事務所
作花 知志 先生
- ご利用サービス
- 画像鑑定サービス、意見書前相談サービス、医学意見書作成サービス
- 案件分野
- 医療過誤、交通事故など
作花先生におかれましては、2015年以来、定期的に弊社サービスをご利用くださっていて大変ありがたく存じます。実は、弁護士の先生の中でもっとも数多く弊社サービスをご利用くださっているのが作花先生なのですが、先生が、普段どのような事件で鑑定サービスを利用されているのか、また、これまでに特に印象に残っているケースなどがあれば教えてください。
主に医療過誤案件や交通事故案件で、御社サービスはよく利用しています。
一般に、医師という専門家の判断に対して、患者やご家族は、「何かおかしいな」と疑問があってもなかなか医師に対して質問をしたり意見をしたりすることは難しいものです。
そもそも、仮に医師の側に何かミスがあったとしても、患者からは何がミスだったのかも普通は分かりません。
また、他の病院でセカンドオピニオンを聞いてみるということも非常に難しいですよね。同じ地域なら医師同士のつながりもあるし、医師も、他の医師がやったことをそう簡単に評価はできない。ましてや、それを裁判に出すための証拠として書面にしてくれる協力的な医者はなかなか見つかりません。
ですから、客観的な立場で、専門医が意見書を書いてくれる御社のサービスは非常に有難いです。実際には、正式な受任契約をする前の、調査段階からよく利用しています。
先日も、医療過誤訴訟の件で御社に意見書作成をお願いしました。まだ裁判の結論は出ていませんが、依頼者は、「この意見書をもらっただけで満足です」と言われました。
医者に説明義務違反があったということを、第三者的立場の医師が明確に意見をしてくれたことで、気持ちが随分と救われたようです。
また別の件では、当初こちら側が想定していたことに反し、「手術の結果は残念だったが、医学的にはミスとは言えない」という意見書の内容をいただきましたが、なぜそうなのかの理由も詳しく書いてくださっており、それはそれで、結果はともかく、依頼者やそのご家族も、「胸のモヤモヤが消えました」と非常に喜ばれていました。
弁護士の私は医療の専門家ではありませんので、こうした見解を依頼者に言うことはできませんから、メディカルリサーチさんのサービスはとても助かっています。
鑑定医に対する質問書を作成する際に、心がけていることはありますか?
結局、医療問題の争点は何かということに繋がるのですが、医師への質問では基本的には次の2点を必ず確認します。
1つ目は、医者としての注意義務違反がなかったかどうかという点です。
そして2つ目は、仮に注意義務違反がなかったとしても、別途説明義務違反はなかったかということです。きちんと医師が説明義務を果たしていたら、もっと異なる結果になり得たかどうかということを検討するためです。
あとは、依頼者が特に聞きたいことを加えます。
鑑定で良い見解が得られず、依頼者の方の納得が得られないというようなことはありますか。またそのような場合、どのように事件処理を進められますか。
もちろん、鑑定結果に不満を言われる方もいますが、法律制度にも多種多様な制度があり、手段は裁判だけではありません。
たとえば、調停で話し合いをすることもできます。
医療過誤案件であれば、間に裁判官が入り、医者の調停委員が二人入ってくれます。
患者が自分だけでは病院から相手にされなかった場合にも、私たち弁護士が代理人になって調停を申し立てれば、納得いかなかった点や不満に感じていたことについて、病院に説明させることも調停では可能です。
病院側にも弁護士がつき、具体的な話し合いを進めることで、依頼者も最終的には納得できるということがあります。
医師の義務違反やミスがあるような事件の方が、弁護士にとっては華々しいかも知れませんが、そういうことがないと弁護士にやることがないわけではないと思います。
先生はいつも複数の医療過誤事件に加え、他にもさまざまな分野の難しい事件を多数扱われていると思いますが、事件処理をスムーズに進めるコツがあるのでしょうか?
弁護士になって20年ですので、経験値は積み上がっていると思います。
また、受任の仕方として、調査段階の弁護士費用はいただかないとか、交通事故や相続でも着手金をいただかないという方針にしていることが、結果的にスムーズに事件処理を進めることに役立っているかも知れません。
ただいずれにしろ、私自身、どんな案件でも弁護士がつくべきだと思ってやっています。
中には、弁護士が入ったら赤字で利益もでないというような事件もありますが、弁護士を20年経験して感じるのは、どんな少額案件でも、気づきや勉強になることがあるということです。
5分ぐらいで終わるのではと思っていた裁判でも、裁判官から、新しい法律の問題を提起され、意見を求められたこともあります。
実際、自分が法律家になる以前は、もし何か権利侵害を受けたとしても、何をどうすればいいのか全く分からなかったはずですから、どんな小さな案件でも、やはり弁護士がサポートしてあげるべきだと思うのです。
基本的に、依頼は断りません。このようなスタンスでやっていると、こっちで調べたことがあっちの事件でも役に立ったりと、やはり法律は繋がっていると感じることも多いです。
弊社サービスのヘビーユーザーでいらっしゃる先生から見て、メディカルリサーチの使い勝手の良いところ、また、改善・改良してほしい点があればぜひ教えてください。
メディカルリサーチさんは、間に看護師の方が入って対応してくれるのが、何より私の気に入っているところです。
以前、他の業者さんから医師を紹介してもらって直接やりとりをし、意見書作成をお願いしたこともあります。しかし、私も医療のことは分からないので、医師に色々とメールで質問していましたら、医師から「忙しいから何度もメールをしないでほしい」と言われてしまいました。
意見書を書いてもらう人の機嫌を損ねるわけにはいきませんので、医師とのやりとりにはかなり気を遣います。
この点、メディカルリサーチさんは医師との対応にも慣れている看護師の方が間に入ってくれるので安心できます。
改善してほしいところ・・・そうですね、弁護士としては、意見書などではこういうふうに言ってほしい等ありますが、弁護士と同様、医師も専門家として、ここまでは言える・言えないというのがあるのは分かりますので、率直な意見を出してくれればそれでいいと思います。
あとは、弁護士として法的にどう判断し、事件を解決していくか、ということだと思います。
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